2011年3月12日土曜日

日常と非日常

2011年3月11日 23:30分の新橋は、日常と非日常が交錯する不思議な街でした。

居酒屋で酒を飲む人もいれば、カラオケボックスで歌う人もいました。
カラオケ店の入り口に「1~6名様でのご利用は出来ません」という張り紙がありました。どんなに狭い部屋にも7名以上入れるつもりのようです。
「3名ですけどダメですか?」と聞いてみると、
「たった今満室になりました。部屋が空いても、7名以上でのご利用をお願いしています。延長もあるので、空かない可能性もあります」
とのことでした。
「皆さん、避難所として利用しているのですか?」と聞けば
「ガンガン、歌っている人もいます」
との答え。

カラオケボックスなら歌って当たり前ですが、帰宅できない人たちにロビーを開放しているホテルを見てきた後だったので、日常と非日常が隣り合わせにある不思議を感じてしまいました。
駅の改札口付近や階段の手前にブルーシートが敷かれ、疲れた表情で座り込み電車の復旧を待つ人々。
通常通りに営業する居酒屋で、いっき飲みする若者。

路上の大型スクリーンでは、東北地方の大惨事が流れているというのに。

でも、そのニュースを見て、ただ街を歩いていた自分と違いがあるのだろうか。